2013年のマツダ技報を読んで

なんとなくアクセラについて書いている個人ブログを読んでいたら、マツダ技報の話が出ていた。

ということで、2013年のマツダ技報を読んでみた。

 

ちなみに、BMアクセラが出た年であり、BMアクセラについて書いてある量が多かった。

とはいえ、自分のBLアクセラでもシャーシ以外のSKYACTIV-DRIVEとエンジンは共通なので、その部分は自分の車の話だと思って読める。

 

で、感想……

 

く、車の開発ってこんなに複雑なのか!?

 

なんというか、素人考えでは

・エンジンは燃焼を最適化するためにシミュレーションがすごい

・でもそれ以外は経験とセンスで作っている

とか思ってました。

 

ところが、シミュレーションだらけ。

エンジン関係のシミュレーションは当たり前で、それどころか車全体をシミュレーションしているレベル。

今の時代、そこまでしないといいクルマを作れないらしい。

エンジンとミッションと路面の状態を組み合わせてシミュレーションして作り込んでいくらしい。

 

言われてみればなるほど……だけど、そんなこと本当にできるのか!?というのが正直な疑問。

そうしたら、文中に「20年以上前からシミュレーションに取り組んでいたが、長い間実際のエンジン開発に貢献できなかった。しかし今ではSKYACTIVエンジン開発になくてはならないものになった」という事が書いてあった。

つまり、実際の車の開発でシミュレーションを活用することは想像通りに滅茶苦茶難しい。

しかし、長年の積み重ねでそれを実現していると言うだけのこと。

いやはや……技術としてすごすぎる。

 

シミュレーション環境そのものについての論文も多い。

シミュレーションをするための土台作りが何よりも難しいのだろう。

 

ちなみにスカイアクティブのATは軽量化&ノイズ低減のためにいろいろやってるみたい。

ノイズ低減のためにあえてねじりの剛性を落としている。

素人考えだと全部剛性が高ければ良い気がしてしまうが、たしかに全部固ければ振動が酷いわけだ。

しかし、剛性を落とした分、トルクが急激に変化すると振動が悪化するらしい。

そこはエンジンの制御でなんとかしているとのこと。

「ATだけで設計」「エンジンだけで設計」してたらこんなことはできないわけで、車全体をまとめて設計しているからできることだよな~。

 

とにかく、今の車の設計の高度さとシミュレーションの凄さに驚いた!

 

こんなのを読むと、「電気自動車はエンジンがいらないから家電みたいに新興メーカーでも作れる」なんて話は大嘘だと思う。

ボディの設計だけでも難しすぎる。

ましてや満足できるドライビング感覚の実現なんて夢のまた夢だろう。

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