というものをある時考えていて思いついたので、ここに書いておく。

 

■物体認識能力

今その場(この場という概念も結構曖昧だが)にどんなものがあるかを認識する能力。

これはどんなセンサーを使っても良い。

目を使って獲物がいるのを認識してもいいし、臭いで認識しても良い。

触覚で認識してもいいし、音で認識しても良い。

とにかく、ある物体(物・生き物)がその場にあることを認識する能力。

 

「音で判断したら誤判定するから、最終的に目で見ないと認識できないんじゃないか」

 

という意見もあるかもしれないが、それは違う。

目でも見間違いすることはあるし、そもそも動物の持っているどのセンサーも100%の認識能力はない。

だから、ここでいう「認識」とは「仮説」と言っても良い。

 

言い直すと、

「センサーの情報を使って、ある物体(物・生き物)がその場にあるという仮説を立てる能力」

ということ。

 

■事象認識能力

その場にどんな物があるか、だけでは生きていけない。

「獲物がなにをしているか」「敵がなにをしているか」といった「出来事」を認識しないといけない。

そうでないと、こちらを警戒している獲物にそのまま突撃したり、自分を狙っている敵を無視したり、不合理な行動をしてしまう。

なぜ、物体の認識と事象(できごと)の認識を分けたかと言うと、物体とできごとは全く違うものだから。

例えば、草むらの向こうからおぞましい悲鳴や咆哮が聞こえたら、そこになにがあるかはわからないが、とにかく危険ということはわかる。

目で見る場合も、「なにかが超高速で移動している」という出来事だけがわかって、「なにかの正体がわからない」という場合もある。

物体認識はその正体の認識で、事象認識はそれが「どんな状態か」「なにをしているか」を認識すること。

 

■行動発想能力

眼の前の物体と出来事を認識したら、そこから行動を発想できないといけない。

これは生まれつき知っているものもあれば、教育で覚えるものもあるだろう。

発想できれば、それを実行するだけ。

 

とまぁ、こんな感じで思いついた。

ポイントは「物」と「出来事」は別のものだということ。

そして、認識だけでなく行動を思いつくのも能力だということ。

今時点のディープラーニングとか所詮、認識能力だけしかないので、それだけでは現実を生き抜くような知能は作れない。

ディープラーニングはすごいけど、現時点では限られた認識能力しか無い。

まだまだ発展が必要。