アイディアは詰まっているのにつまらない作品

「小説家になろう」で読んでいて「アイディアいろいろ入れてるなぁ。でもつまらないなぁ」と思う作品があった。
どうしてアイディアを入れるだけではおもしろくならないのか。
それについて考察してみる。

作者ががんばっている所≠読者が楽しむ所

悲しくもこれが現実。
例えば、自分が「親戚の小学生の年度末テストがおかしすぎる」で一番頑張ったところってなんだろう、と考えてみる。
あれは自分的にもかなりプレッシャーを感じつつ書いた作品なので、基本的に全部頑張っているが、その中でも最もがんばったところを考えてみる。

……(なない考え中)

答え:超絶《ちょうぜつ》戦略級 超超超広域決戦終結用 二十七式縮退《しゅくたい》相転移《そうてんい》砲

このネーミングだね。

超絶戦略級
超超超広域
決戦終結用
二十七式
縮退相転移砲

この中二病の塊みたいな名前を考えるのにどれだけ苦労したか。
しかし、誰もこんなとこに触れないし、自分が今作品を読み返しても全く印象に残らない。
つまり、無駄だったんだよ、これは。

ということで、頑張れば意味があるわけじゃないんだよ。
読者が面白がるところを頑張らないとダメなんだよ。

作者が頑張る所

これはもうだいたい決まっている。

・凝った設定
・凝ったネーミング

「おお!」と言ってもらえるようなひねった設定やネーミング。
しかし、実際は読者はそんなところを気にしていない。
自分が自分の作品を読んだ時であっても、そんなところはスルーしている。

読者が気にする所

逆に、自分が読者の時に気にしている所。

・キャラクターのアクション&会話
・展開

キャラクターの設定ではなく、動いてたり会話しているキャラクターについて着目している。
そして、物語の大枠の展開。

凝った設定やネーミングは無意味なのか

と残念に思うところだけど、某掲示板の人気作品が語られているスレッドとかを見ていれば、実はそういった細かな設定に言及している人もいる。
つまり、全く無意味ではない。
しかし、これが人気作品であることに注意しよう。
不人気作品では「つまんなかった」の一言で終了で細かい所を見る人はいない。

結局凝った設定とネーミングはどういう扱いになるのか?

○不人気
キャラクターや展開を見る人が多く、細かな設定にこだわる人はほとんど居ない。(ほぼ0人)
設定にこだわる人は非常に低確率。

○少し人気
設定にこだわる人は相変わらず低確率。
しかし、ファンの絶対数が不人気作品とは桁が違うので、設定にこだわる人がちらほら出てくる。

○大人気
人数が増えるので、設定にこだわる人が更に増えてくる。
さらに、ファンが集まることでその中で「知識を自慢したい」という人たちが出てきて、そういった人たちが細かい設定をフォローし始める。
こうして設定にこだわる人が途端に増える。

まとめ

あくまで持論だけど、大人気の作品であれば細かな設定にこだわる意味はあると思う。
しかし、それ以下の作品であればその設定は読者に届いていない。
好きでやるのであれば構わないけど、「読者受け」を狙って頑張っているのであれば、がんばるところが違うと思う。
そのかわり、キャラクターと展開をがんばったほうがいい。

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